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プロレス名言No.003「ビッグフット イズ ビッグシット!」byカール・ゴッチ(神様)
目の前の人をどうやって殺すか常に考えてるだの、実はナチス信奉者だの、控室で興業の目玉となるレスラーをぶちのめすだの、大型犬の殺し方を研究するためにピットブルを飼っているだの、物騒なエピソードも多いカール・ゴッチ。
新日本プロレスの世界観の下では大いに尊敬を集め、存命中から神様と崇め奉られる。
また、UWFから総合格闘技化する以前の初期パンクラスまで、いわゆるU系の精神的支柱でもあった。
確かにこの人がいたからこそアントニオ猪木の存在がジャイアント馬場の対極として際立ち、猪木イズムやストロングスタイルという思想が立ち上がったのであり、その結果、我々はプロレスを単なるエンターテインメントとしてではなく、考察の余地がある深みのあるものとして長く楽しめる様になったと考えるのは全く大げさなことではない。
しかし一方で全日本プロレス側の世界観では、プロレスに対して考えが頑なすぎて使えない、ショーマンシップに欠けるとして評価が低い。
また、日本のプロレス及び格闘技界の技術体系に非常に大きな素晴らしいものを残したが、反面それはグレコローマンスタイルに偏りスタンドから寝技へ移行する手段に乏しかったことが、日本人がなかなか総合格闘技で結果を出せなかったことにもつながっている。
今回紹介する名言「ビッグフット イズ ビッグシット!(Big foot is big shit!)」、直訳すれば「でかい足はでかいクソ」。
何を言いたいのかというと、「ステロイドなどで筋肉をパンパンに膨らませて身体をでかくしたところで、そんなものは強さという意味において何の役にも立たない。だから技術を身につけよ」ということだ。
レスラーの存在意義をその技術に置いたゴッチらしい言葉である。
この発言だけ見るとゴッチは見てくれの良さを排し、その追求を軽蔑しているかのように思えるが、実は違う。
売れるレスラーの条件として見栄えが重視されることも当然理解しており、そのことは修行に来た小沢正志にキラー・カーンのギミックを与えたことからも伺える。
神様は、柔らかプロレス頭も持っていたのだ!
Photo credit: Hugo Quintero via Visualhunt / CC BY